神田川の源流を辿る
神田川は井の頭池の池尻に架かる水門橋から出発し、善福寺川・妙正寺川と合流し墨田川へと注ぎます。上流部の夕やけ橋までのエリアは、親水エリアとして景観が保全されています。井の頭池をぐるっと周り、かつての湧水の一つであるお茶の水(Area4参照)を訪ねるのもおすすめです。
緑溢れる玉川上水と童謡「赤とんぼ」の三木露風が暮らしたまち
江戸の水道として整備された玉川上水は、市内北部は武蔵野市との境を通り、井の頭恩賜公園の中を流れ、東部へと抜けていきます。童謡「赤とんぼ」を作詞した三木露風は、1928年(昭和3)に三鷹村の玉川上水からほど近いところに居を構えました。当時の自宅前は牟礼田んぼが広がるエリアで、玉川上水から分水した牟礼用水が合間を流れていました。露風は故郷の龍野を懐かしく思いながら散歩を楽しんだといいます。露風の生誕の地である旧・龍野市(現・たつの市)とは、2001年(平成13)に姉妹都市提携が結ばれました。
1 三木露風旧居跡
露風の故郷である龍野町の城が霞城と呼ばれていたことから、新築した家を「遠霞荘」と名付けていた。現在は建て替えられたが、玄関脇に植えられた松の木は今も見ることができる。
2 牟礼神明社
1537年(天文6)小田原北条氏の家臣・高橋綱種が上杉家の深大寺城に対抗して牟礼の丘に陣し、境内鎮護のため芝大神宮を祀ったのが始まりという。祭神は天照皇大神。境内には明治初期の三鷹村の小学教育に尽力された高橋亭之助の徳をたたえ紀徳之碑が建立されている。
3 牟礼の里公園
市内の公園の中で一番標高の高い場所にあり、富士山の見える南西向きの斜面地。園内は梅林、竹林、栗林があり、コケなども自生する農家の庭先風の自然庭園。都市化のなかで残された農の風景が広がる「牟礼の里」の中心となる公園である。
4 大盛寺別院(三木露風の墓)
5 花と緑の広場
花と緑のまちづくりを推進し、緑を通した交流の拠点、見所スポットとして、開放している。ボランティアが活動するエリアや芝生公園、種まきから行う花畑など、花や緑に触れ合いながら楽しむことのできる広場。
9:00~17:00(11月~2月は16:30閉園)
休園:年末年始
☎0422-57-3704
6 どんどん橋(旧牟礼橋)
三鷹市内を流れる玉川上水の下流部に架かる煉瓦造りのアーチ橋。かつての玉川上水は今よりも水量が多くその激しい流れの音から通称どんどん橋と呼ばれた。近くには「石橋建立供羪之碑(宝暦7(1757)年」と「どんどんはし石碑(造立年不詳)」が建っている。「石橋建立供羪之碑」には、寛政9(1797)年掛替、嘉永9(1849)年再掛替と記載あり。
7 真福寺
1573年(天正19)善徳院日榮聖人により、日蓮宗の寺・真福寺は開かれた。明治初期には、後に東三鷹尋常高等小学校の初代校長を勤めた高橋亭之助がここで1年あまり村童の教育にあたった。寺の本堂脇に百日咳、安産などに効験のあった釈宮氏という尼の僧霊神を奉る香煎霊堂がある。